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『玄奘西域記』諏訪緑 [読書・鑑賞]

【内容】
西遊記もの。
1巻では後の玄奘三蔵と思われる主人公は身体の弱い兄の長捷さんの通訳兼ボディーガードとして天竺の旅へ出る。よくできた長捷さんにひきかえ玄奘は語学力と体力こそあるものの気が短くて乱暴者(もっとも実は学力も高い)。
長捷さんは(おそらくは目的があって)彼をそういうふうに育てたわけだしあたたかく見守ってくれている。
途中、悟空っぽいキャラ(ハザク)や悟浄っぽいキャラ(ブラジュニャーカラ)に出会いながらなんとか旅を進める。
そして長く続く宗教がしだいに歪んでいく様を見つめ悩む。
気になるのは、
長捷さんはいつまで生きられるのか?八戒っぽい人物は出てくるのか?

【感想】
玄奘三蔵のイメージとは随分異なるが拳銃振り回して妖怪を撃ち殺すほどにはぶっ飛んでいない。等身大の青年として悩み成長していくところが現代的だがおそらく実際の玄奘もそうであったのではなかろうかと感じさせるのは著者のチカラか。もっともこの主人公、なかなか成長せず行きつ戻りつしてくれるので前途遼遠・・・
(2017年10月1日読了)


【内容】
天竺の人心の乱れを知りそして政治に利用される宗教の姿を目の当たりにし宗教の存在価値というものに悩みつつまたハザクを助けたい玄奘は沈着で賢明な少年である東天竺のクマーラ王と出会いまた天竺を統一しているハルシャ王と会うが王もまた深く悩んでいるのだった。そしてハザクの命、帰国の援助をかけた論戦大会が催されるのだった。

【感想】
どちらかといえば玄奘が悟空役か?
ハザクは八戒?
プラジュニャーカラはそのまま悟浄で。
三蔵役は前巻では兄上でこの巻では正法蔵ってことになる。
結局のところ居場所を求めた青年たちのしかし立場上けっこう壮大になってしまった友情の物語ってとこかなあ。
(2017年10月9日読了)

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